職場と学校の違い

社会人になると,学生時代の生活や考え方を大きく変える必要があります.基本的に,会社は自分で選んだはずですから,3ヶ月程度で辞めれば「会社を選んだ自分」を否定してしまいます.最低1年は続けて,スキルを身に付けて下さい.そもそも,新卒の人は業務に関連する知識が何もないので,会社の人がコストをかけてそれを教えてくれます(中途採用は即戦力を必要とするので知識があると見なされやすい).いきなり辞めれば教えてくれた人達に失礼ですし,コストをかけた分は損害になります.

「こんな会社だとは思わなかった」というギャップもあると思います.これを,自分が進む道にある「岩」とします.「岩」が邪魔で引き返すのなら,自分にとって何の役に立ちません.しかし,一部であろうと砕けば(立ち向かえば),その分のスキルが身に付きますし,次の就職先でも役に立つはずです.

学校と職場の違いについて簡潔にまとめます.

学校職場
目的自分自身の目標達成組織の目標達成
規律必要最低限様々(行動制約が厳しい)
責任と評価及第点がある・定期試験等(自己責任)基本的には○か×・毎日が実践(連帯責任)
人間関係比較的単純複雑(年齢・経験・学歴)
生活態度受動的・消極的・自由奔放でも許される能動的・積極的・時間管理が必要

職場での心構え

  1. 定刻前出社
    ドタバタしないために,15~30分前には出社したいものです.
  2. 挨拶
    人間関係の基本です.明るく大きく自分からして下さい.
  3. 始業5分前着席
    緊急時以外は余裕をもって始業を迎えて下さい.
  4. 事前届出
    遅刻・早退・欠勤等は基本的に連絡ありきです.
  5. 姿勢・態度
    ダラダラした態度は人に不快感を与えます.
  6. 周囲への気配り
    例えば,大きな声で雑談することが周囲にとってどう映るか考えましょう.
  7. 離席時の連絡
    席をはずす時は「何分後には戻ります」と伝えましょう.
  8. 公私の区別・金銭管理
    例えば,会社のお金を自分の財布に入れてはいけません.
  9. 整理・整頓・清潔(3S)
    社会人ならばこぎれいにしたいものです.
  10. 退社時の姿勢
    仕事の締めくくりと後片付け,明日の予定確認,周囲への心配り(あいさつ等)をします.

第一印象

人事担当(面接官)は多くの人を見てますから,付け焼き刃で取り繕ってもすぐに見抜かれます.多くの面接官は,第一印象で人柄や常識度が分かると言います.しかも,それは面接後,採用されて同じ会社の社員になっても変化しないとされているため,失敗すると取り返しがつきません.

第一印象を決定する要素として,視覚・聴覚・内容(話していること)等もありますが,視覚・聴覚が大半です.表情・動作・姿勢・態度・声の調子が関係します.そして,第一印象は遅くとも30秒程度で決まり,かなり長い間残ると言われています.

第一印象を良くするためには発声(言語明瞭化;ボソボソと話さない)・笑顔(ひきつらないように)・返事(相手の話を聞いて受け止めているとアピール)・姿勢・身だしなみ等に注意します.

Column

発声練習として「アイウエオ イウエオア ウエオアイ エオアイウ オアイウエ」を繰り返す方法あります.アナウンサーのように綺麗に話す必要はありませんが,相手にボソボソ話されると,聞き取りにくいしイライラしがちです.なお,この練習では,一連の文を,途中で呼吸をいれずに3回話せると上等だそうです.暇な時に練習すると良いでしょう.

接遇

まずは,笑顔が重要です(Smile ahead).次に,席にすわって話しますが,席次に気をつけて下さい.身分によってどこに座るかは場合によって異なりますが,基本的には以下に示す基準があります.

ただし,建物の構造上,眺望の良い場所が入り口の近くになることもあるでしょう.あくまで,臨機応変に対処して下さい.よほどのお偉いさんを招待しない限り,席次にこだわりすぎる必要はありません.

名刺の受け方・渡し方ですが,相手の体のどの位置にさしだすと上品かという話は細かくなるので割愛します.ただし,名刺は(接客時の)会社の代表であること,そして,自分の身分を示す,いわば分身ですから,丁重に取り扱わないといけません.基本的に,接待する方が先に差しだします.

Column

名刺を渡すときは,自分から見て字が逆さま(相手から見ればそのまま読める)の状態で渡します.これは,はさみの刃の部分を相手にさしだすのは良くないことと似ています.とはいえ,とっさのあまり,相手にとって逆さまに渡してしまうこともあるでしょう.その場合,自分のくせを見抜き,名刺入れには始めから逆さまに名刺を入れる等のコツがあります.

この記事の読者全員が受付の業務をやるとは思いませんが,いつ接客するかどうか分からない以上,最低限のことを知った方が良いと思います.

受付担当業務に決まった場合,10分前には席につき,5分以内になったら私語はやめましょう.そうしないと,いつの間にかお客さんの前で私語をしかねません.相手が来たら誰なのかを確認しましょう.取り次ぎは,来客のアポの有無により対応が異なります.基本的に,アポなしの場合はお断りをしますが,お偉いさんだったりプライベートで親しい人(同級生等)が来た場合は取り次ぐ場合もあります.逆に,アポありの場合は通常取り次ぎますが,不測の事態でその人が不在ならば,お断りをしたり代理人をてます.また,お断りした場合は,その人に対して来客があった旨を伝言します.

取り次ぎをした後,部屋に招く場面については細かいことなのでコラムで書きます.

Column

お客さんは基本的に建物の構造が分からないので,通常,受付の人が先に歩いて案内しますが,真っ正面を歩くとお客さんの視界の邪魔になるため,斜め方向に2~3歩前を歩くと良いと言われます.

途中に階段がある場合,昇る場合も降りる場合も,物理的に見てお客さんが上,自分が下になるようにするか,「お先に失礼します」と声をかけて自分が先を行きます.踊り場では,昇る人は内側を,降りる人は外側を歩く考え方があります.昇る方が体力的に疲れるため,少しでも距離を短くするということですが,ここまでこだわる必要はないと思います.

次に,自分が相手を訪問する場合の心がけを示します.

電話応対

電話は声だけのやりとりですが,経験豊富な人にはそれだけでも態度が伝わってしまいます.例えば,机にひじをついて足を組んでいると,だらけた声になりがちです.

電話応対は経験を積まないとうまくできないため,実践が非常に重要です.逆に言えば,最初は誰でも下手ですから,日頃から仕事以外の場でも練習してみましょう.

中低音の声は,科学的に一番聞き取りやすく説得力があると言われています.また,発音は明瞭に,スピードは聞き取りやすく(自分にとって少し遅めがちょうど良いかもしれません)しましょう.

電話応対にはいくつかの決まり文句があるので覚えておくと良いでしょう.

職場で先輩になったら,後輩には「どんな人から電話がかかってくるのか」教えると良いでしょう.

ビジネス文書

社内外を問わず重要です.社内なら事務報告・連絡等,社外なら取引先・外部への連絡等の証拠となります.また,取引先や社内での人間関係を円滑にし,親善・親睦を図る目的もあります.作成にあたっては,分かりやすく(読みやすい)・正確に,礼儀を守って書きましょう.

文章表現は,具体的(数値なら数値で)・結論優先(理由は後で)・事実を正確に(私情をはさまない)書くと良いです.

  1. 5W3H(Who,Where,When,Which,Why,How,How many,How much)を明確に
  2. 項目を具体的に挙げて数値化する
  3. 分かりやすく(みだりに専門用語を使わない)順序よくまとめる