作品

この作品について

(株式会社立)サイバー大学公式のSNS内における,「【MSK】みんなで小説を書いちゃうよ!」コミュニティのスレッドで私が投稿した作品をそのまま掲載しています.

著作権の保護期間が切れた有名作品のアレンジに挑戦するスレッドで,「さるかに合戦」が元です.

「【MSK】みんなで小説を書いちゃうよ!」コミュニティの情報が書かれたページもあります.

本文

むかしむかし、ある森の中で猿とカニが遊んでいました。

しばらくすると、土の上に柿の種があるのを猿が見つけました。すぐ後に、カニは川のそばでおにぎりを拾いました。

猿はそのおにぎりを見るや否や、

「なんでぇ、んなもん拾って。おにぎりののりは、俺はパリパリ派なんだ。」

と冷ややかに言い放ちました。すると、カニも、

「君こそ柿の種なんて拾ってしまって。お酒のつまみにする気カニ?」

と言い返しました。猿は少し不機嫌になって、

「酒なんて飲まん。法を知らないなんて、この世間知らずめ。」

と怒りました。カニは、

「柿の種一つでそんなに怒るなんて、相変わらず短気カニー。」

と冷やかしました。猿はますます不機嫌になって、

「おめぇっちだって怒っているじゃねぇか。」

とケンカを売ってきました。しかし、

「僕の顔はカニだから赤いだけで、君は自分で顔を赤らめているカニー。」

と冷静です。堪忍袋の緒が切れた猿は、カニのおにぎりを奪い取って、木に登ってしまいました。猿は有頂天になって、

「どうでぇ、ここまでは来れねぇだろ。あっかんべんべろりんだりんだ。」

とカニを挑発しました。カニは思わず栗を拾って、猿をめがけて投げつけましたが、猿はひょいと身をかわしてしまいました。そして、

「カニ鉄砲は数撃っても当たらねぇみてぇだな。」

と猿は挑発を続けました。ところが、身をかわした時に、運悪く蜂の巣を揺らしてしまいました。蜂の巣からは働き蜂が次々とでてきて、猿に襲いかかりました。

これではたまったものではありません。猿は慌てて逃げていきましたが、おにぎりを木から落としてしまいました。それを見たカニも慌てて、

「あ、僕のおにぎりがどこかへいっちゃうカニー!」

と得意の横走りで、コロコロと下り坂を転がっていくおにぎりを追いかけました。しかし、それもむなしく、おにぎりはどこかへ落ちてしまいました。

カニはがっかりして、森から帰っていきました。すると、臼がカニへ、突然図太い声をかけました。

「ウッス。これ、アンタのおにぎりか?」

臼の中には、さっきなくしてしまったおにぎりが入っていました。カニは喜んで、お礼を言い、おにぎりを半分に分けて食べました。

「昆布のおにぎりか。なかなか旨いな。」

ふと、カニは気づきました。

「ところで、猿はどこへ行ったのカニ?」
「ああ、さんざん蜂にさされていたな。そいで、今日は柿ピーで飲み明かすって言ってたな。」
「酒なんか飲まんって言っていたカニ……。」
「蜂にもさされて、やぶれかぶれでふくれっ面してたからな。あそこまで赤くなってるから、飲んでもバレないって思っているらしいな。」
「ああいうところは、相も変わらずってところカニ。」

自己評価

登場人物はそのままですが,ストーリーは違います.現代的な要素を含めつつ,原作品のイメージを重視しました.

猿の言葉はべらんめぇ調にしたつもりですが,江戸っ子ではないので自信はありません.カニの言葉の語尾をカニに統一したのはわざとです.私の場合,コンビニのおりぎりの海苔は,強いていうならパリパリ派です.タイトルや猿の「あっかんべんべろりんだりんだ」,臼の「ウッス」は寒く感じるかもしれません(汗).